2人の子どものママである、マンガ家・桜沢エリカが、子育ての本音に迫る!
気になるお受験問題から、話題のキッズファッションまで、
「エリカ流子育て」を楽しく、時にズバッと綴ります。
桜沢エリカ
1963年、東京生まれ。「粋な大人の恋愛」をテーマにしたストーリーマンガに定評がある。'99年に結婚し、一男一女のママに。自身の出産や子育てを描いたマンガも、男女問わずファンが多い。現在、オシャレなママとして育児やライフスタイルの分野でも活躍中!
桜沢エリカ公式HP
http://www.callanet.jp/

美龍(びりゅう)
息子。7歳。小学2年生。少年野球チームに所属。

美魅(みみ)
娘。5歳。幼稚園生。昆虫が大好き。
「ピザーラ」は人気のお仕事らしく、1時間近く待つことになった。順番待ちも親が代わってやるのは禁止なので、子ども達はひたすら待っている。小さい子も多いのに、「もうやだ~」と駄々をこねる子が一人もいないのには驚いたが、友達数人と来ているのに、待ち時間はずっとそれぞれDSをやり続けている小学生男子達にも驚いた。
さて、ようやくわが子の出番である。ピザは焼くまでの工程がいくつかあるので、みんな真剣な顔でインストラクターの話を聞いている。大きな失敗をする子もいなければ、枠からはみ出すような子もいない。そして笑顔で楽しげにやっている子もいない。
もしかして、楽しくないのか!? これ。そう思いながらも見守っていたら、ようやく作ったピザが焼きあがった。それをおなじみの箱(超スモールサイズ)に入れてもらって受け取った瞬間、緊張が解けたのか、娘がやっと笑顔になった。焼きたてのピザは思いのほかおいしく(いつもは焼いてから30分経ってるもんね!)、ペロリと食べきった二人。
「さて、次は何のお仕事にする?」
ここからが長かった。二人とも、やりたい仕事が見つからないのだ。特に息子のほうは何を見ても黙り込んでいる。その姿にしびれを切らせた夫が怒り出した。
「なんでだよ!! パパなら消防士もやりたいし、医者になって手術もやってみたい……!!」
ああ、「キッザニア」大人版を是非作るべきだと思う。大人になった今だからこそ、かつての夢とこれからの転職に向けて、未知の仕事をやってみたいと思うのだ。私だってコスプレ気分でスチュワーデス(キャビンアテンダント)をやってみたいもの。
結局、子ども達はその後「コカ・コーラ」のボトリングを体験し(普段飲ませていないので、コーラがもらえるというだけで、やる気になった……)、その日は終了。体験した仕事で稼いだのは、それぞれ5キッゾだった。が、気づけば医者などの専門職は、8キッゾと高賃金……。ここが何だか引っかかる。遊びの世界なんだから、職種に優劣を感じさせるのはNGじゃないか……? そんなモヤモヤした気持ちの帰り際、娘が何かお土産が欲しいと言ったが、その日稼いだお金だけでは何も買えなかった。
「欲しいものがあるなら、もっとたくさんお仕事してお金を貯めないと」
「じゃあ今度はもっとたくさんピザを作る」と言う娘に
「もっといろんなお仕事したほうが楽しいよ!?」
と言いかけて、ハッとした。ひとつ好きな仕事が見つかれば、ずーっとそれを続けていくのも大事なことだ。現実の社会では、それが見つけられなくてフリーターになってしまう人が多いわけだし……。お金のためだけに、やりたくない仕事もしなきゃいけないと教えるのも切ない。私自身、好きな仕事だけして何とか暮らしているので、そう教えるのに少し抵抗があるのだ。
新年早々、考えることの多い「キッザニア」であったが、子ども達はそれなりに楽しかったらしい。ほとぼりが冷めた頃、またトライしてみたい。
キッザニア東京公式サイト http://www.kidzania.jp/




