■ 今回の『ドリスとマメ』は、大学時代からあたためてらっしゃったキャラクターだそうですが、何からインスピレーションされてできたものでしょうか。
石黒正数(以下、石黒) キャラクター自体よりも、世界観の方が先に出来上がりましたね。高校、大学の間に、神話を読みまして。北欧神話や、インド神話、日本神話やいろいろ。
■ とても神話好きなんですね。
石黒 そう、神話にはまって。そんじゃ、俺が神話、一個でっちあげたろうって思って(笑)。海辺半神話(かいべはんしんわ)(註1)っていう神話なんですけど。
■ なるほど(笑)。で、その石黒さんオリジナルの神話・海辺半神話からドリスが生まれたんですね。
石黒 はい。
■ ちなみにその海辺半神話の世界観は、どういうものだったんですか?
石黒 まあ、いろんな神話がそうであるように、「どうして地球や国ができたか」という。
■ 日本の昔話にもある、鍋からじゃがいもが落ちて日本列島になった、というようなかんじですか?
石黒 そうですね。
■ 北欧神話なんかもそういう世界観なんですか?
石黒 北欧神話は、世界観がまた独特で。すごく説明しづらいんですけど(笑)、すごくでかい木が一本あって、その周りに蛇がぐるっと居て……というような世界観なんですよ。北欧神話は意味が分からんから、あんまり引き合いに出さないほうがいいかも(笑)。
■ そうなんですね(笑)。とりあえず、世界中の神話の世界にはまって、そこからドリスが生まれたということですね。ドリスと同じくホームページにアップされている200体以上のキャラクターもそこから生まれたということですね。それにしても数が半端じゃないですね。
石黒 大学生時代に暇やったからです。
■ あ、なるほど(笑)。今後ドリスをどのような世界にしていきたいですか?
石黒 ドリスは、架空世界の旅情漫画みたいな感じにしたいんです。
■ RPGのような?
石黒 そうですね。ホームページの絵の中には課題で描いたものとか、卒業制作で描いたものもあります。
 |
 |
 |
| (注1)『ドリスとマメ』の元になった海辺半神話の一部。もっと見たい人は、石黒正数公式ホームページ『おかんの家』まで☆ |
■ そうなんですね。ドリスはいくつくらいの設定でしょう?
石黒 年齢は大体、まあ等身が低くてわかりづらいんですけど、8歳以上13歳未満。10歳かな、間とって。
■ じゃあ、10歳くらいってことで(笑)。
石黒 そうですね。で、あっちこっち旅するのと、旅した先々で、いろんな問題が起きてるんです。それを、地域地域の問題を外側から見る、というような感じになるはずです。
■ 旅人として客観的に見て、その問題を解決してみたり?
石黒 あんまり解決もしないかもしれないです。
■ 解決しないんだ(笑)!
石黒 俺の漫画、解決しないことが多いんですよ。
■ そういえば、『それでも町は廻ってる』でも、そういう解決しない感じはありますね。
石黒 はい、人間が関わることには限界があるということで。
■ 逆にリアルですよね。漫画だから解決するものでもない。ドリスが住んでいる国の通貨は“エン”ですよね。
石黒 そうですね。そこは分かりやすくしてあるんです。
■ ホントはもっと違う通貨なんですか?
石黒 かもしれない。まあそのへんはわかりやすくしとかんと。
■ そうですね、“ペソ”とか言われても、分かんないですもんね。では、特定の国がモデルではないんですね。
石黒 そうですね、謎の架空世界。
■ そうするとやっぱり時代もないんでしょうか。
石黒 時代もないですね。そのうち、電気が出てくる話もあるし。
■ ドリスは自給自足だし、レトロな時代の気がしたんですけど、そうでもないんですね。そんな昔の話でもなく、まあ未来かもしれないし過去かもしれないっていう感じですか。
石黒 そうです。神話って、そんな感じになってるんですよ。今の人類が滅んだあとのことを書いてたりとかするし。
■ おもしろいですね。ちなみにおすすめの神話はありますか?
石黒 インド神話、おもしろいですよ。
 |