植草:そうだとすると、暗黒ですね。
平野:私はもう、本当にいったんチャラにしなきゃと思いますよ。非常に国民も苦しいというか、えらいことになるという自覚の中でしか新しい創造は出てこないと思います。ここであんまりああいう73歳の人がね(笑)。これはもうお化けの世界だもの(笑)。渡部さんに対して世間は何の情報も知らない。
植草:渡部さんは、副議長の時はいったん民主党を抜けているんですか?
平野:いやこれもね、新進党の時に副議長になったんですが、彼はね、何て言ったかというと、「あれは平野の謀略だ」と。平野が小沢に言って、文句を言わせないように副議長に祭り上げたんだって、ずいぶん私は批判された。それから新進党はいったん小沢と平野は離党すべきだと。小沢が離党しないなら、平野だけでもしろと、私は直接言われましたよ。そのくせ、副議長の座には、すがりついてるんですよ。だから旧田中派の中でもっとも信頼のおけない人物だといわれているんですから。遊泳術は政治家としては立派なもんですなあ。それが白馬の騎士みたいな感じで出てきているわけですよね。
宮崎:国対委員長といったって、もうやることないでしょう?
平野:いやいや、党内では発言力を持つし、党の運営ではぎゃーぎゃー言えばね、面白おかしく。
植草:それでも結局は小泉自民党寄りに調整をする国会政治に戻るわけですよね。
平野:ちょっとおもしろそうな秘密の話をぼろぼろ出しますからね。それは新聞に載るあれが多いですから。「時事放談」に出てる隠居の人にね、勧める人も勧める人だけど、なる人もなる人だよね。まだいい人いっぱいいますよ、立派な人。
宮崎:渡部を国対委員長にするのは、どのへんから出てきたんでしょうね。
平野:渡部さんに最も期待しているのは自民党でしょう。
植草:自民党が前原さんに知恵をつけた可能性が高いのですね。鳩山さんはどういうスタンスなんですか?
平野:これはもう自分がよう決めないからね、執行部には小沢の血は一滴も入れるなというようなことをいう人がいたらしいんですね。それはまあ、煽っているのは自民党だと思うんですけどね。やっぱり後ろで動かされているんですよ、前原とかね。防衛利権とか。宮崎さんがおっしゃるように新55年体制というよりもっと堕落した……。
植草:教えていただいた渡部さんの属性を基に考えると、これはもう、完全に新55年体制ですね。
宮崎:旧55年体制は、野党つまり社会党側がどのように存在しているのか自覚していたわけですよ、カネをもらったりなんだかんだしていたとしてもね。ところが、今は自覚しないままやっているというのが、これが怖いんじゃないかと。
平野:だから、議会政治というものが何かというのがわかっていない。
宮崎:それだけ翼賛的になっている。まして、今を新55年体制ということでみれば、一番下に公明党がいるわけですから、全然構造が違うと思いますね。それは、組織政党を持っているのは全然違うと思いますね。
平野:ですから、問題はこの国会中に何が出てくるかわからんという要素があります。前原はそれがひょっとして宝くじに当たるようなもんでしょうけど、代表選挙に自分が有利に引っ張りこめるんじゃないかと。こういう夢みたいなことを考えているんじゃないかと。そして、それが出てこなければ自民党と一緒にやっていこうと。私たちのいう「日本を一新しよう」というのは、小泉の改革ではダメだと。人間の協力と絆と、信頼をもとにした社会を作ろうではないかという動きを排除してますからね。