鈴木:やっぱり、日韓関係をアメリカがナーバスに受け止めていて、それなりに手を回したんじゃないかということが、日本の報道でも公にされていますよね。そういうことだと思いますよ。
宮崎:この問題と同時に、一方では千葉の衆議院補欠選挙が行われていますね。結果はああいう1000票を切る微妙な差で小沢民主党が勝ったわけですけど。ちょっとこの話に移っていきたいんですけど、鈴木先生は選挙のベテランなのでお伺いしたいです。今回当選した女性の太田さんという候補は、例のメール事件の時には「泡沫候補」と言われていたんですね。それが今回当選という。選挙とはこういうものなんでしょうか。
鈴木:私は、あの圧倒的に保守・自民党が強い千葉で、しかも民主党はメール問題でもめて瀕死の重傷を負っていた時に太田さんが出てきて、「とてもじゃないけど勝ち目はないな」ということだったと思うんですよ。しかし、小沢さんが代表になって、話題が小沢さんに移ったことが民主党にとって非常によかったんでしょうね。やっぱり地方では小沢待望論を持っているのもいますからね。それとね、今回の選挙を見てね、武部勤のやり方、候補者選び、選挙戦まったく知恵がなかった。
西部:ジャンケンポン、斎藤健、だもんね(笑)。
鈴木:ジャンケンポンすればいいってもんじゃないですよね。そう、あれが8回も千葉に入ったというのが、負けた大きな要因でしょう。
村上:それとね、もう一つは自民の候補者ね。タマ、考えてくださいよ、斎藤健さんは埼玉県の前副知事でしょ。通産省の元官僚ということしか紹介されてないけども。それで、埼玉県知事の上田清司さんは民主党の代議士だったんですよ。このことを誰も言わない。民主党の政権下にあった副知事を「公募」するならば、なおさら、なぜ自民党は選ばなければならなかったのか、選挙民を愚弄してはいないか。
西部:でも先生、民主党のたぶん半分くらいは本当は自民党から立候補したかったけど、選挙区公認があいてないから民主党になったようなものだから……。
村上:そのとおりだけど、理論的に分析すれば県民無視ですよ、これは。隣の埼玉県の副知事で、その埼玉県が自民党県政ならいざ知らず、民主党県政から持ってくるということね。
西部:でも、もしも自民党と民主党の体質というか構成メンバーも実質変わらないとしたら、武部さんが偉大で、ひょっとしたらジャンケンポンで決めればよかったのかもしれないですよ。
村上:(笑)いや、だから僕はね、こんな納得のいかない、理屈にあわないタマを選んだことがそもそもおかしいでしょ?
鈴木:最初から決まっていたんでしょう。
宮崎:結論ありきなんですよ。
村上:だから、こういう小手先の公募という虚構の候補者選びをしたということがね、やっぱり千葉県民はバカじゃないですよ。
西部:それはそうだし、やっぱり小沢人気っていうのもあると思うんだけど、「小泉人気」というのが、実質上根も葉もない人気なんですから、それがいつ小沢人気に変わっても何の不思議もないわけで、もっというと、小沢人気も根も葉もない話であってね、そういう意味では、村上先生の「県民はバカじゃない」という発言に僕が軽く反発するのはね、もちろんおっしゃるとおりだけど、もう一皮剥いてみればね、今の選挙民たるや、小泉ナニガシが何をどういうつもりでやっているのか、何もわからないままほとんど浮ついた人気で、かれこれもう5年ですよ。「純ちゃーん」と叫んでいてね。しょせんその程度だから、今度は「いっちゃん」と(笑)。そういう時代になっちゃっているんです。
村上:小泉人気というのは、もう、太陽が傾いていって午後6時で、もう地平線に消えていくわけだ、彼方に。一方、小沢はこれから昇っていこうとしているわけ。これはやっぱり勢いがあったでしょうね。それとやっぱり、政権の末期というのはこんなもんなんですよ。それをアタマに入れずに、思い上がったままの選挙をやったということですね。
宮崎:ジャンケンポンをやっちゃったわけですね。
村上:そう。それで、メダカのような国会議員をだね、小泉チルドレン? とにかく大勢のメダカのような議員でも泳がせていけばね、聴衆が集まってくると思ったんですよ。いみじくも森(喜朗)前首相がだね、自由民主党の総裁をやった人がですよ、「ピンク色の服を着たやつを行かせてみたり、料亭でメシ食いたいとかいうやつで選挙を戦えるか」と言ったけどね。たまには、まともな事も言うんだね。